11-18. ミョウガの葉巻きダゴ
今回の調査で、この「ミョウガの葉」を使ったオヤツの便りが幾つかあった。ふるさと関西会の種村さん、中部ふるさと会の恒松さん、八尾重さん、南稜高校の鶴本先生、筆者もその一人である。
どんなものなのか、うろ覚えの方のために、筆者の試作品を紹介すればいいのだが、今は冬季の時期外れ、ミョウガの葉は朽ち果てているので、それはできないが、幸いなことに熊本市の「えびすや餅本舗」や「桝文」さんのブログに、図2に示すような「みょうが饅頭」の写真が出ている。これらから、「ミョウガの葉巻きダゴ」のイメージを思い起こしていただけると思う。
図1. ミョウガの葉 | 図2. ミョウガの葉巻きダゴ (写真:桝文・えびすや餅本舗ブログ) |
この「ミョウガの葉まきダゴ」は、お盆の頃は必ず「盆ダゴ」として母が作ってくれていた。その頃のかすかな記憶を辿って作り方を紹介しよう。
小麦粉で生地をつくり、餡(唐芋や小豆餡)を包み込み、水洗いしたミョウガの葉(図1)で三角に巻く。それを蒸し器で蒸すだけである。餡(あん)を入れない場合には生地に砂糖などを加えて甘味をつけてあった。このオヤツは夏から秋にかけての季節限定のオヤツで、夏ミョウガならば7月から8月のお盆のころ、秋ミョウガならば9月から10月の中秋の名月のころである。巻かれたミョウガの葉を取り除き、がぶりと口にするとミョウガの香りは「妙香」であった!